次世代コンテンツ保護技術搭載microSDHCメモリカードのサンプル出荷開始について

― AV機器メーカーなどに向け、規格の普及を推進 -

  • 2013年2月26日
  • 株式会社東芝

当社は、HD画質コンテンツをメモリカードなどの記録媒体に保存する際の次世代コンテンツ保護技術である「SeeQVault™(シー・キュー・ボルト)規格注1」に準拠したmicroSDHCメモリカードを製品化し、AV機器メーカーなど向けに3月下旬からサンプル出荷を開始します。「SeeQVault規格」は、NSM Initiatives LLC注2がライセンス提供するもので、当社は同規格に準拠したサンプル品の提供を通じ、普及拡大に向けた対応機器開発を推進します。

今回、サンプル出荷を開始するのは16GBと32GBの2種類で、転送速度はUHS-I注3に対応し、UHS Speed Class注4はU1に対応しています。SeeQVault規格に準拠することで、今後、録画機器などにおける同規格採用に伴い、HD放送コンテンツやHD画質のネットワークダウンロード動画のほか、ブルーレイディスクのコンテンツをHDデジタルコピーやマネージドコピー注5し、SDメモリカードに保存することが可能になります。

これまで、HD画質の放送コンテンツやネットワークダウンロード動画をメモリカードに保存する場合は、コンテンツ保護の観点からSD画質でのみ可能で、HD画質での保存はできませんでした。今後、SeeQVault規格の普及により、液晶テレビやブルーレイレコーダーでSDメモリカードに録画したHD画質のコンテンツをスマートフォンやタブレットなどで楽しむことができるようになります。

当社は、今回AV機器メーカーなど向けにサンプル提供を開始することで、SeeQVault規格の普及拡大を図るとともに、今後も同規格に準拠した製品開発・販売促進を強化していきます。 

  1. SeeQVaultはNSM Initiatives LLCの商標です。
  2. NSMはNext Generation Secure Memory Initiativeの略です。
  3. UHS-IとはSDメモリカードのインターフェース上の仕様で、50MB/秒以上の転送速度をサポートします。
  4. UHS Speed ClassとはUHS-Iでの最低転送速度を示す指標で、U1は最低転送速度10MB/秒以上を示します。
  5. ブルーレイディスク上の動画のコピーを、認証サーバ認証作業を経て行う仕組みです。

サンプル品の概要

容量 最大転送速度 サンプル出荷時期(予定)
読み出し 書き込み
32GB 40MB/秒 20MB/秒 2013年3月下旬
16GB 40MB/秒 20MB/秒 2013年3月下旬

サンプル品の主な特長

1.最大書き込み速度20MB/秒、最大読み出し速度40MB/秒を実現

最大書き込み速度20MB/秒、最大読み出し速度40MB/秒を実現しているので、高画質コンテンツの記録・再生に適しています。

2.高速インターフェース規格のUHS-I対応

SDメモリカード規格Ver.3.0の高速インターフェース規格のUHS-Iに対応しています。

3.従来のSDHC対応機器でも使用可能

SDメモリカード規格Ver.2.0に準拠したmicroSDHCメモリカードなので、従来のSDHC対応機器でも、これまでのmicroSDHCメモリカードと同様の利用が可能です。

4.CPRM技術搭載

従来のSDメモリカードに搭載されているCPRM技術についても搭載しているので、これまでのCPRM対応機器での利用も可能です。

SeeQVault規格について

SeeQVault規格は、当社とパナソニック株式会社、サムスン電子株式会社、ソニー株式会社で共同開発した次世代著作権保護技術を定めた規格です。SDメモリカードなどのフラッシュメモリを利用したさまざまなストレージデバイスに向けた高次元のコンテンツセキュリティを実現する新規格として、NSM Initiatives LLCから2月25日に技術ライセンスが開始されました。

新製品についてのお客様からの問い合わせ先:
東芝セミコンダクター&ストレージ社
メモリ新規ビジネス営業推進部
TEL : 03(3457)3451