業界初、車載機器向けUFS Ver4.0準拠の組み込み式フラッシュメモリのサンプル出荷について

ドライバー体験を向上させる車載アプリケーションや機器の開発に貢献

  • 2024年1月30日
  • キオクシア株式会社

キオクシア株式会社は、業界初[注1]となる車載機器向けのJEDEC UFS[注2] Version 4.0インターフェースに準拠した組み込み式フラッシュメモリ(UFS製品)を開発し、本日からサンプル出荷を開始します[注3]。新製品は小型パッケージサイズで高速なストレージ転送速度を実現し、テレマティックス、インフォテインメントシステムやADAS[注4]など、さまざまな次世代車載アプリケーションをターゲットにしています。新製品は、当社既存品と比べ、シーケンシャルリード速度が約100%増、シーケンシャルライト速度が約40%増など、性能が向上[注5]しており、システムの起動時間の短縮など、ドライバー体験の向上に貢献します。

キオクシア:車載機器向けUFS Ver4.0準拠組み込み式フラッシュメモリ

新製品は、当社の3次元フラッシュメモリ「BiCS FLASH™」とコントローラーをJEDEC規格のパッケージに収めたもので、128GB、256GB、512GBの3つの容量タイプをラインアップします。MIPI M-PHY 5.0とUniPro 2.0に対応し、理論上1レーンあたり最大23.2Gbps、デバイスあたり最大46.4Gbpsのインターフェース速度をサポートします。また、UFS 4.0は、UFS 3.1と下位互換性があります。


新製品は、HS-LSS(High Speed Link Startup Sequence)機能をサポートしており、デバイスとホスト間のLink Startup(M-PHYおよびUniProの初期化シーケンス)を、従来のUFSよりも高速なHS-G1 Rate A(1248メガビット/秒)で実行することができます。これにより、Link Startupにかかる時間を従来比で約70%短くすることが可能です。

新しいUFS 4.0対応製品では、車載アプリケーションの厳しい要求に応えるため、以下のような機能に対応しています。

  • リフレッシュ機能:過酷で厳しい車載環境でもデータの欠損を防ぐため、劣化したデータをリフレッシュすることにより、データの信頼性を高めます。
  • 高度な自己診断機能:UFSデバイスの重要な情報を表示し、予防措置を講じることができます。

新製品は、AEC[注6]-Q100 Grade2の要件を満たし、-40℃から105℃までの広い動作温度範囲に対応しており、車載機器に要求される信頼性の高い、高性能で高集積のストレージに適しています。

関連リンク:

  1. 2024年1月30日現在。キオクシア株式会社調べ。
  2. UFS (Universal Flash Storage):JEDECが規定する組み込み式フラッシュストレージの標準規格。シリアルインターフェースを採用し、全二重通信を用いているため、ホスト機器との間でのリード・ライトの同時動作が可能。
  3. サンプル出荷品は量産時と仕様が異なる場合があります。
  4. Advanced Driving Assistant System。先進運転支援システム。
  5. 当社前世代512GBの製品型番「THGJFGT2T85BAB5」と比べて。
  6. AEC (Automotive Electronics Council:自動車向け電子部品評議会) が策定する集積回路の信頼性認定試験基準。
  • 本製品の表示は搭載されているフラッシュメモリに基づいており、実際に使用できるメモリ容量ではありません。メモリ容量の一部を管理領域等として使用しているため、使用可能なメモリ容量(ユーザー領域)はそれぞれの製品仕様をご確認ください。(メモリ容量は1GBを1,073,741,824バイトとして計算しています。)
  • 1MB/sを1,000,000バイト/秒として計算しています。リードおよびライト性能はキオクシアの試験環境で特定の条件により得られた最良の値であり、ご使用機器での速度を保証するものではありません。リード及びライト性能は使用する機器等の条件により異なります。

 

  • 社名・商品名・サービス名などは、それぞれ各社が商標として使用している場合があります。

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