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メモリ事業に関する和解と協業強化について
- 2017年12月13日
- 株式会社東芝
- 東芝メモリ株式会社
- ウエスタンデジタルコーポレーション
株式会社東芝(以下、東芝)および子会社である東芝メモリ株式会社(以下、東芝メモリ)と、ウエスタンデジタルコーポレーション(以下、ウエスタンデジタル)は、係属中の仲裁および訴訟を解決し、フラッシュメモリ事業に関する協業を一層強化していくことに合意しました(以下、本合意)。
本合意により、東芝メモリとウエスタンデジタルは、現在建設中の最先端メモリ製造棟である四日市工場第6製造棟への今後の設備投資について、東芝が本年10月に公表している投資を含め、共同で実施する予定です。第6製造棟は、2018年から量産する予定の次世代3次元フラッシュメモリBiCS Flash™生産のための製造棟です。また、東芝メモリとウエスタンデジタルは、岩手で建設が計画されている新製造棟へのウエスタンデジタルの参画に関する最終契約について、協議していく予定です。
両者は、フラッシュメモリ事業に関する合弁会社の契約期間を延長し、協業を強化していきます。フラッシュアライアンス社については2029年12月31日まで、フラッシュフォワード社については2027年12月31日まで契約を延長します。なお、フラッシュパートナーズ社については既に2029年12月31日まで契約が延長されています。
また、現在係属中の訴訟等を解決することへの合意により、東芝メモリをBain Capital Private Equity, LP(以下、ベインキャピタル)を軸とする企業コンソーシアムにより組成される買収目的会社である株式会社Pangeaへ譲渡することに関して全当事者が協調することに合意しました。また、両者は東芝メモリの譲渡に関連し、相互に資産や機密情報を保護すること、および将来の株式上場後、公開会社としての東芝メモリの発展を確実にするために協力することに合意しました。
和解に際し、東芝代表執行役副社長であり東芝メモリ代表取締役社長の成毛 康雄は、「和解は関係当事者全員にとって有益なものであり、大変喜ばしく思う。訴訟等の懸念がなくなり、ウエスタンデジタルとの協業関係を再構築することで、拡大を続けるメモリ需要を捉え、東芝メモリの成長を加速させることができると考えている。東芝メモリのベインキャピタルを軸とする企業コンソーシアムへの売却は、2018年3月末までの完了に向けて、予定通り進めている。この取引の完了によって、AIやIoT技術の進展に伴い成長する分野を中心に急拡大するメモリ市場に対して、東芝メモリは技術革新、製品供給を継続するためのリソースを確保できるだろう。」と述べています。
ウエスタンデジタルのスティーブ・ミリガンCEOは、「ウエスタンデジタルの最優先事項は、常に合弁事業の発展、持続性、長期間にわたるNAND供給の保証で、合弁事業における我々の持分の保全、そしてステークホルダーに長期的な価値を提供することである。我々は本合意によりこれらの重要な目標を達成するとともに、東芝の目的をも達成し、また、我々の協業により製品供給を継続できることを大変嬉しく思う。ウエスタンデジタルおよび東芝メモリのチームの数か月にわたる献身と合弁事業の運営が中断することなく継続されたことに感謝し、我々の17年間の協業が今後も継続して構築されることと考えている。」と述べています。
ベインキャピタルの日本代表杉本勇次は、「ベインキャピタルとしては、東芝とウエスタンデジタルが全ての係属中の訴訟等に関して解決に至ったことを歓迎する。今回の解決は全ての関係者にとって最良の結果であり、予定通りの東芝メモリのベインキャピタルを軸とする企業コンソーシアムへの譲渡完了につながる結果である。我々は東芝メモリが戦略的目標を達成すること、またその過程でウエスタンデジタルとの重要な協業が強化されることを支援していく。」と述べています。
なお、本合意の一環として、東芝、東芝メモリおよびウエスタンデジタルは全ての係属中の仲裁および訴訟の取り下げに合意しました。