19nmプロセスを用いて世界最大容量128ギガビットを実現したNAND型フラッシュメモリを開発

世界最小170平方ミリメートルのチップサイズを実現

  • 2012年2月23日
  • 株式会社東芝

当社は、19nmプロセスを用いて世界最大容量注1128ギガビット(16ギガバイト)を実現した3ビット/セルのNAND型フラッシュメモリを開発し、米国で開催中の半導体国際学会ISSCCで2月22日(現地時間)に、サンディスクコーポレーションと共同で発表しました。本製品については、今月から量産出荷を開始しています。

今回開発したNAND型フラッシュメモリは、当社独自の高速書き込み回路方式とエアギャップ構造注2により、3ビット/セル製品としては世界最速注3の18メガバイト/秒の書き込み速度を実現するとともに、128ギガビットのNAND型フラッシュメモリとしては世界最小注4の170平方ミリメートルというチップサイズを達成しました。

当社独自の高速回路書き込み回路方式とは、メモリセルにデータを三段階で書き込む際、二段階目ですべてのビットを大まかに書き終え、三段階目で微修正だけを行い、書き込み済みのメモリセルに影響をおよぼす現象を約5%にする注5技術です。また、メモリセルを制御する回路を片側に寄せて配置するなどの回路構成の工夫により、周辺回路群の配置面積を約20%減らす注6ことに成功し、チップサイズの小型化を実現しました。

当社は、NAND型フラッシュメモリの大容量化、高性能化を推進することで、大容量USBやメモリカードといったストレージ製品に最適なソリューションを提供し、引き続きNAND型フラッシュメモリ市場を牽引していきます。

  1. 2012年2月現在。当社調べ。
  2. セルの間に空洞を形成し、セル同士の干渉を抑える技術。
  3. 2012年2月現在。当社調べ。
  4. 2012年2月現在。当社調べ。
  5. 当製品にて当社独自の書き込み技術を使わなかった場合との比較。
  6. 当製品にて従来の回路構成を適用した場合との比較。